TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2004

あー夏祭り

豊田スタジアム 野外ライブレポート

LIVE AROUND SPECIAL 2004 「あー夏祭り」

2004年豊田スタジアム 2004年8月21日(土)の豊田スタジアムライブに参加した。今年のツアーは春から夏にかけてのホールツアーが無かった為、何だか久しぶりの感じがするのだが、実は例年にはない2003年12月11日から2004年1月31日までの冬のツアーを全19公演もやっているので贅沢は言えない。
今年の野外ライブツアーは、仙台港、横浜スタジアム、豊田スタジアム、阪神甲子園球場の全4公演である。俺が今回参加した豊田スタジアムはナゴヤ球場に変わって中部地方で開催されるようになった場所で、TUBEは今年で2度目となるのだが、俺にとってはこの会場は初めての参加となった。
野球場ではなく、サッカーの試合を前提とした作りのスタジアムで、それはそれは立派で大きなスタジアムで圧倒されたのだが、いざスタジアムの中に入ってみると、スタンド席の作りがかなり異様であるのに驚かされた。角度がかなり急でまるで壁のような圧迫感である。また屋根は開閉式で、TUBEが野外ライブ会場としてこだわる天井がないという条件は満たしているものの、完全にオープンになる訳ではなく、折り畳まれた屋根が、ステージセット上部に一部かかるような状態になっていた。打ち上げ花火はどのようにして打ち上げられるのかが、ライブが始まる前から心配になった。

開演前の少しの時間、スタンド席左側からウェーブが始まり、ライブ前の気持ちの高まりをみんなで身体で表現していた。ウェーブはなかなか会場を一周することなく、途中で終わってしまっていたのだが、何度か繰り返されるうちに会場を一周することに成功した。その様子を見守っていた会場全体はなんだか一体感みたいなものを感じたんじゃないのかな、大きな歓声に包まれていたよ。

2004年豊田スタジアム 開演時刻の午後6時を少し過ぎた頃、ライブは始まった。どこからしゃべっているのかは判らなかったのだが、FMラジオのDJ風に男性の声で場内に実況中継風にアナウンスが流れる。サポートメンバーから順番にステージに歩いて登場。ステージ両脇に2台設置された大きめのスクリーンにはテロップ付きでメンバーの名前が紹介される。メンバーは水兵のような不思議な衣装であった。前田さんだけはまだ出てこない。リズムの効いた曲に乗りながらメンバーはステージセット上部より吊り下げられた1本の長いロープにつかまって順に上方へと上がっていく。各人が自分でロープにつかまって上っているかのような演出だが、実際には吊り下げられているのが一目で判るような不思議な動きである。そしてしばらくじらされた後にいよいよ前田さん登場。ステージセット後方の上方より吊り下げられていたタペストリーのような布がするすると持ち上がるとそこから最初から宙づりの前田さんが航海士のような制服姿でカッコ良く現れる。会場は一気に盛り上がる。
「ようこそ〜、1年ぶり〜っ!!」

1. ウルトラバイオレットNo.1
2. Let's go to the sea 〜OASIS〜

( MC )
今、オリンピック真っ最中ですが、いつこの種目が正式な競技になるとも限りません。人間トーテムポールです。この日の為に我々は練習をしてきました。

メンバーは宙づりにされたまましばらくの間、前田さんの鳴らす笛の号令で逆さまになったり、回転したりと、曲芸を披露する。そしてその宙づりのまま、1曲目の ウルトラバイオレットNo.1 が始まる。メンバーは誰も自分の楽器を手にしていないのに曲が流れているのには正直かなりびっくりさせられた。
「T・U・B・E」と体を使って文字を振り付ける辺りではメンバーは全員ステージ上に降り立ち、観客と一緒になってダンス。
Let's go to the sea の曲からがいよいよメンバーの生演奏によるライブのスタートという感じの構成で、もうおなじみの振り付けをステージと観客と一緒になって盛り上がって踊った。途中で前田さん歌詞を間違えて、メンバーとにらめっこしてごまかしていた。こういう細かい前田さんの仕草もライブならではの楽しみ。

( MC )
一年ぶりっ。
豊田は昨年に引き続き2回目です。
愛知県からの参加の人〜?観客に問いかける。
あー、ほとんどの人が遠くから来てくれているんだ。

今年のライブはとにかく長い。
ペース配分を考えて盛り上がってちょうだい。

3. Tシャツとブルージーンズと・・・
4. あの夏を探して
5. ゆずれない夏

( MC )
TUBEは昔アイドルでした。
ダンスを猛特訓していました。目指すは少年隊!っていう感じで、いつかは仮面舞踏会を踊れるようにっていう感じでダンスの練習をしていました。

6. 夢のフロリダ
7. HA・DA・KA でいこう

夢のフロリダ ではダンサーと前田さん絡みまくり。
リズム的に俺はちょっとノリにくかった。
HA・DA・KA でいこう では 本当にパンツが上空を飛び交い、びっくりした。ライブビデオでしかこの曲を体験したことのない俺にとっては、ちょっとした刺激。メンバーからのお返しは、火薬仕掛けで打ち出されたキラキラのテープだった。

( MC )
イテテテテ・・・。無理して足首グキッといっちゃったよ。
HA・DA・KA でいこう の最後でキメのポーズをとろうとして無理をしたらしい。

8. Tシャツの恋

Tシャツの恋 ではギターのサウンドにうっとり。
俺の好きな曲のひとつなんだけど、ライブで結構演ってくれるのが嬉しい。前田さんもギターを弾きながら歌う姿がカッコいいのだ。
春くんの速弾きソロの所はちょっとだけ怪しかった。

( MC )
4年に一度と言えばオリンピックですが、みんな聴きたいですか〜!?
オリンピック以外にも4年に一度のものがありますね。

9. 人類のために乾杯

玲二が堂々とボーカルに徹する姿はなかなかカッコいい。自信なさげな感じがちょっとだけ伝わってくるところもまた楽しい。こういう雰囲気を味わうことが出来るのもライブならではだよね。

( MC )
アレンジというのは女性に例えれば化粧みたいなものかな。
アレンジが違うだけで曲の雰囲気も変わります。
レゲエバージョンでお送りします。

10. 湘南 My Love (レゲエバージョン)

湘南 My Love は完成された作品だと思っていた俺には衝撃だった。元の曲の雰囲気を保ちつつも、レゲエ調にアレンジされたこのバージョンはかなり良い感じで俺的にはうっとり。

11. 夏祭り
12. 月の雫
13. プロポーズ

ステージ中央部分から観客席側に少しだけせり出して作られたセンターステージで、しっとりした曲を続けて聴かせてくれた。
プロポーズ では恒例の噴水シャワーが高く高く上げられて、熱唱する前田さんを包み込んだ。何度見てもこれは凄い演出だと思う。

★. 春ソロ (曲名不明 情報下さい)

2004年豊田スタジアム TUBEトラック 春くんのコーナー。春畑道哉という人物はコンポーザーとしてもギタープレーヤーとしても本当に偉大だと思う。ギターが好きでたまらないという彼の思いが伝わってくる熱いプレイに観客はもう釘付けである。前田さんの着替えの為の場つなぎのコーナーだと言う人もいるらしいが、TUBEの野外ライブには今後ともぜひ春ちゃんのソロコーナーを設けて欲しいと願ってやまないのである。演奏中、スクリーンにはあらかじめ用意された海辺や月などの風景画像が投影されていたのだが、今ギターを演奏している春くんの手元をもっともっと見たかった。またスクリーン上では演奏する春くんの上に雷が落ちるような映像の演出もあったりして、ちょっとだけドキドキさせられた。生の春くん映像に雷の映像を合成して映し出していたんだね。

メンバー着替えて登場。
14. N・A・T・S・U

ちょっと懐かしめのノリのいい曲。夏をテーマに歌った曲はそれこそたくさんあるけれど、この曲はシンプルで新しく、カッコいいと思う。またこういう「夏」に熱い思いを込めた曲を作って欲しいな、なんて思ってみたりして。

( MC )
右手は大丈夫ですか
左手は大丈夫ですか
首は大丈夫ですか
まだまだ行きまっせー

15. 一人になっちゃった
16. 涙を虹に
17. 夢の翼ひろげて
18. Hot Night

2004年豊田スタジアム 案内板 ここからいよいよ佳境に入る。続けざまに繰り出される激しく熱い曲には圧倒されっぱなし。誰もが聴かせて欲しい、ライブで演って欲しいと思っていた曲をこれだけ続けて演ってもらえるともの凄い満足感である。スタジアム全体がものすごい熱気に包まれていた。
一人になっちゃった の曲中ではホーンセクションのサポートメンバーがステージ左端まで来てくれたのだが、ステージ上に落ちていたパンティー?をメンバー同士で投げ合って遊んでいたのには笑わされた。ちょっと余裕かましているよね。
涙を虹に はシングル発売前から、CMタイアップ曲と言うこともあり俺は気になっていたのだが、シングルを買ってからはこの曲をずっと聴きまくっていた。ここ最近ではなかなか無いほどの素晴らしい作品だと思う。その好きな曲を今まさに目の前で生で演ってくれているという興奮が俺をさらに盛り上げてくれた。また 夢の翼広げて はライブで盛り上がる曲をという思いで作られた曲だという。そのメンバーの思い通り、本当に盛り上がった。ステージセット各所に仕掛けられた炎の特効がまた凄い。 豊田スタジアムの天井を焦がすような勢いで炎が打ち出されていた。後から聞いた話だが、豊田スタジアムでは会場の制約から打ち上げ花火の代わりに炎の特効に差し替えられていたんだとか。
野外ライブでは定番ともなった Hot Night では やはり巨大な水柱の打ち上げの演出があった。メンバー全員センターステージ前方に集まってからの水柱の炸裂である。これは何度見ても迫力満点。これから先もずっとやって欲しいなぁ。・・・あ、今回は玲二はいなかったな。Hot Night の熱い演奏が終わり、本編終了。

★ アンコール

19. 海の家
20. 太陽の兄弟
21. 夏を待ちきれなくて
22. Only You 君と夏の日を

ここからアンコールである。本編終了からアンコール最初の曲が始まるまでの時間が今回はかなり早かったような気がする。いつもならなかなかメンバーが出てこなくて、観客は何度も何度もウェーブを繰り返したり、TUBEコールをしてその時を待つのだが、今回はジェット風船を膨らます準備をしているうちにすぐにアンコールが始まった。

2004年豊田スタジアム 電源車 アンコールの1曲目は 海の家 である。今年のアルバムの1曲目に収録されていること、振り付けの図解が書かれた紙がアルバムに付いてきたこと、そしてアルバムにはパソコンで見ることが出来るらしい振り付けのムービーが収録されているらしいこと(ちなみに俺のパソコンではムービーを見れなかった。)、などから考えても、今回のライブでこの曲でみんなで盛り上がろうっていう思いがいっぱい伝わってくる感じである。実際にステージ上では選ばれたファンのダンサーズが両脇で立派に仕事をこなしていた。あそこまで完璧に踊ることが出来れば立派なものである。
太陽の兄弟 では どこから選ばれてきたのか、筋肉モリモリのマッチョ4人ステージ上に黒パンツ一丁姿で登場して、その筋肉をアピールしていた。アルバムを初めて聴いた時、なんとなく想像というか期待はしていたものの、実際にライブでスクリーンにマッチョのお尻姿ドアップでフリフリを見た時には俺はちょっとだけ、寒さを感じた。寒いと言えば、今回はリンダ氏のコーナー無かったね。
Only You 君と夏の日を はマジで俺のいちばん好きな曲のひとつ。この曲は人気があるのか、ライブで結構やってくれるのが嬉しい。火炎の特効と水噴射の演出が今までに見たこともないような過激さで、かなり度肝を抜かれた。前田さんは浮島のようなステージの上に立ち、浮島は空中に吊されてステージ上空を左右に振り子のように激しく動くのだが、その浮島を狙うかのように炎や水が発射されるのだ。炎の熱さは客席にまで伝わってくるし、実際に前田さんを直撃すれすれで打ち放たれるので、とてもスリリングで刺激的であった。

★ アンコール 2

23. あー夏休み
24. 恋してムーチョ

ここからダブルアンコール。メンバーが今までの舞台用の衣装を着替えて、いつもの白いTシャツとブルージーンズ姿で登場してくるのを見ると、あんなに待ち遠しく楽しみにしていたライブももう終わりに近づいているんだなと、ちょっと気持ちも引き締まる。 あー夏休み では相変わらずダンサーズの皆さんは難しい振り付けで、ちょっと付いていけない、って言うか、気になって会場全体を振り返って見てみたけど、誰もこの振り付けで踊っていないじゃん。曲の途中、みんなで「あー夏休み」って一緒になって叫ぶところでは、メンバーの演奏する音がすべて止まって、観客席からの声だけになる演出も何度体験しても凄い。前田さんも満足そうな表情していたよ。
続けて、恋してムーチョ。この振り付けを考えた人は偉いっ。みんなで歌って踊って楽しめる基本みたいな感じ。前田さんも最後の力を振り絞って(!?)チカラ一杯激しく熱唱してくれた。ライブを観に来たんじゃなくて、ライブに「参加」しているんだっていう一体感みたいなものを感じることが出来た。

( MC )
今、メンバーの中でテーマになっているキーワードなんです
表と裏。
勝つ人よりも実際には負ける人の方が多いんです。

( アンコール 2 )

25. 光と影

三味線を手にして演奏、熱唱する前田さん。アルバムを購入して聴いてはいたのだが、こんなにも熱いメッセージ色がこの曲に込められているとは俺は気づけなかった。ライブで体験して好きになる曲って今までにも幾つかあったけど、この曲がまさにそれ。何となく聴いていた曲がライブで聴くことによってお気に入りの曲に変わってしまう。何となく聴いていた歌詞もひとつひとつにとても強い思いが込められていることを、今この瞬間にすごい勢いと重さで実感。耳障りの良いだけの曲、ノリの良いだけの曲、そんなんじゃなくて、聴けば聴くほどに好きになれる曲、共感を覚える曲、そしてこれからも大切な時に聴きたい曲として俺の中では変わってしまった。
こういう予想も出来ない変化があるからこそ、ライブに参加して本当に良かったと思うし、これからもずっと参加していきたいと思う。マンネリだけではない、強い魅力、そんなものをあらためて感じさせられたのだ。今までにも何度も繰り返し思った事だが、TUBEはライブバンドなのだと思う。完成された作品であるCDなんかを何度聴いても、その魅力はすべては感じることも出来ないし、彼らもそれを望んではいないのではないかと思う、多分。ライブでこそ、彼らのやりたいこと、伝えたいこと、そしてその魅力を味わえるのじゃないかと、今回のライブに参加してまた強く思ったし、感じた。

ありがとう、TUBE。
そしてこれから先もよろしく。


このライブレポートは諸般の事情もあり、ライブに参加してから少々の時間をあけてから書きましたので、記憶が薄れている部分もあるかと思われます。メンバー紹介や、ジャンプしよーせー、肉声での「どうもありがとー!」がどのタイミンクで行われたかなど、詳しい情報をお持ちの方の提供をお待ちしております。2004.9.8.







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