虹を見つけたよ


雨の日は退屈だなぁって思ってるキミへ

どうしたの?浮かない顔して。いつものキミらしくないよ。なんだか毎日雨ばかりで、夏が大好きなキミは雨雲が去ってくれるのを、ため息をつきながら待っているんだろうな。
でもね、神様はこんな季節にだって素敵な宝物をあちこちに残してくれているんだよ。

たとえば、紫陽花が青紫やピンクや赤い花をつけてあちこちに咲いているし、雨粒がその葉っぱの上でコロコロとつややかに輝く水滴を作ってる。紫陽花は雨が好きなのかな?ちいさな花たちが、まあるく肩を寄せ合ってボクにはニコニコ笑ってるように見えるよ。
この前の雨の日のおつかいの帰り道、それまで降っていた雨が止んで、西の空がほんのりオレンジ色に染まってた。まだらな雲に夕陽を映して、そこだけがとても暖かい場所に見えたよ。それからボクは空を見上げたまま振り返った。すると・・・そこには大きな虹がかかってたんだ。過ぎ去る雨雲の残る灰色の空と青空をつなぐようにかかった虹の橋。それはとっても大きくて明るくてキレイだった。立ち止まってじっと心に焼き付けていたんだ。あの虹の橋は、ボクの街とキミの街をつないでくれそうな気がした。雨の日にだって宝捜しはできるんだよね。
あの虹をキミにも見せてあげたくて、消える瞬間に虹のかけらをつかまえた。今もボクの宝箱の中にあるよ。

今度一緒に探しに行こうね。輝くきれいな宝物。ふたり一緒だったら、もっともっと素敵な物がみつかるかもしれない。

モモより




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