世界を広げよう


いつも楽しいお話をしてくれるキミへ

お友達とお話したり、手紙をやりとりするのって楽しいね。面白い話、楽しい話 、驚いた話、ちょっと恐かった話...どれもこれもボクは経験した事がないものばかり。いつも身を乗り出して話を聞いちゃう。だってキミはお話上手なんだもん。

ボクができない事だって、キミや他のお友達から話を聞いてちょっとだけわかったような気持ちになれるね。例えばね、ボクはお風呂は好きだけど泳いだり潜ったりするのは苦手。でも泳ぎの上手なキミから水の中で起こっている事とか、泳いでいる時の気持ちとか、水面を見上げたときの光がキラキラゆらめく感じなんか聞いたら、ボクもその景色を感じる事ができるよ。
ボクはピョコピョコは歩けるけど、キミみたいに上手にダンスはできないなぁ。
でもキミはジャンプが上手でイバラの中にだって入っていける。ボクは体がほころびそうで、とてもイバラの中には入っていけない。だからキミがその向こうにあるきれいな森の話をしてくれた時、ボクも一緒にお散歩してるような気持ちになった。緑の香りの中にいて色々な色の花やかわいい木の実を集めてるキミの姿が目に浮かんだよ。
ボクは夜のおつかいだって嫌じゃないけど、キミのように暗闇でも見える目は持ってない。だからお星様とかお月様とか光るものしかわからないんだけど、キミが夜の街の様子を教えてくれた時、みんなが眠っていると思ってた時間でも働いている人や動物、夜にしか咲かない花だってあるんだって事を知ったよ。それにキミはとっても鼻がきくから誰よりも先に風に運ばれる花の香りで春が来たって教えてくれたよね。

みんなボクには出来ない事が出来て、いいなぁと思う。だけどボクがみんなにしてあげられる事って何があるんだろう?ちょっと考え込んでしまった。そしたらErikaが言うんだ。「モモはみんなからお便りもらったでしょ?元気をわけてくれてありがとうって。」あ、そうだったね。ボクはいつもニコニコ元気でいればいいんだね。そしてみんなと仲良くしたいな。

いつも楽しいお話をありがとう。そしてこれからもボクの見えない景色、知らない事、感じる事のできなかった風のお話を聞かせてね。キミを通してボクの世界はどんどん広がっていくよ。だから友達ってステキだね。

モモより




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